1990年(平成2年)5月15日、イギリスのオークションハウス・クリスティーズでの競売にて、大昭和製紙名誉会長の齊藤了英がゴッホの「医師ガシェの肖像」を競り落とした。落札価格は当時史上最高落札額の8250万ドル(当時のレートで約124億5000万円)だった。
齊藤は数日後にルノワールの「ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会」も7810万ドルで落札し、「自分が死んだら棺桶にいれて焼いてくれ」と発言したという。この発言が報道されると世界中から批判が殺到し、齊藤了英は「この絵に対する情熱を表現した言葉のあや」と釈明、「死後は日本政府か美術館に寄贈する」と説明した。しかし購入後は一般公開されず、彼が1996年に死去した後も寄贈されることはなかった。
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